ペット・セメタリー

ペット・セメタリー

 

1983年発表であるが、原稿自体はそれ以前に完成しており、かねてから「あまりの恐ろしさに発表を見合わせている」と噂されていた作品である(キング自身は「妻のタビサがこの本を私に発表させたがらない」と述べている)。ホラー色の強い作品だが、主題は“愛するが故に、呪いの力を借りてまでも死んだ家族を生き返らせようとしてしまう”という「人間愛・家族愛の哀しさ、人間の愚かさ」といった点に置かれている。また、作中には、過去のキング作品の設定がいくつか引用されている。尚、2作目『ペット・セメタリー2』も製作され、キャストには当時『ターミネーター2』で売れっ子となっていたエドワード・ファーロングが起用されたものの、興行成績は鳴かず飛ばずで、観客・批評家たちから酷評を受けた。

作品紹介
ペット・セメタリー
  • 1989年アメリカ映画
  • 監督:メアリー・ランバート
  • 原作:スティーヴン・キング
  • 製作:リチャード・P・ルビンスタイン
  • 出演:デイル・ミッドキフ、フレッド・グウィン、デニーズ・クロスビー、ブレーズ・バーダール、ミコ・ヒューズ、ブラッド・グリーンクィスト

 

<ストーリー>

メイン州の田舎町に家を購入した若い医者のルイス・クリードは、妻のレーチェルと幼い娘のエリー、生後間もない息子のゲイジ、エリーの愛猫チャーチルという家族を持つ、典型的な「幸せな一家」である。庭には細道があり、その昔、町の子供たちが造ったペット霊園がある裏山に続いている。隣家にはチャド・クランドルが住んでいる。 レーチェルが子供たちを連れて実家に帰省していたある日、猫のチャーチルが車に轢かれて死んでしまう。まだ身近な「死」を受け入れたことのない幼い娘にどうやって説明するか悩むルイスは、詳しい事情を聞かないままジャドに連れられて、チャーチルの死体を裏山からさらに奥に分け入った丘に埋める。すると次の日、死んだはずのチャーチルが家に帰ってきた。だが、帰ってきたチャーチルは腐臭を発しヒョコヒョコ歩く、全く別な“何か”のようだった。 釈然としないまま過ごしていたある日、今度は最愛の息子ゲイジがチャーチルと同じように轢死してしまう。悲嘆にくれるルイスに、チャドはチャーチルを埋めた場所にまつわる忌まわしい事実を語り、「あの場所に二度と近づくな」と釘を刺す。しかし、亡くなった息子への愛が、ルイスに決して超えてはいけない一線を超えさせてしまう。

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登場人物

【クリード家】

元々シカゴに住んでいたが、ルイスがレイチェルの両親と反りが合わなかったため、昼夜問わずオリンコ社のトラックが走る道路沿いに建っている新居を購入して移り住んでいる。庭でチャドらと食事をしながら凧揚げをしている。

 

ルイス・クリード

クリード家の父。病院勤務のアホ医者。作中では医者であるにも関わらず死に対しての倫理観が徐々に欠如されていった。序盤でヴィクターが病院へ運ばれてきた時に手遅れとわかっていたが救急車を呼び集中治療室へとスタッフへ指示を出している。猫のチャーチルが死んで、チャドから教えてもらったミクマク族の埋葬地へと埋めて蘇らせている。レイチェル側の親と仲が悪い。また、エリーからミッシーが死んだ後に、死について問われたため答えている。その後、ゲイジとレイチェルをミクマク族の埋葬地へと埋めて蘇らせており、最後に蘇らせたレイチェルによって包丁で切り殺されている。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=fgbjvvCPa88

レイチェル・クリード

クリード家の母。肩幅が広い。死に対して過去の恐怖からか向き合わない姿勢の女。ミッシーが死んで吐いていたらしい。過去に姉ゼルダが両親不在の時に痙攣発作を起こして目の前で死んでいるトラウマを持つ。メンタルが弱いためかルイスから鎮静剤を都度使用されていた。ゲイジの死後、一旦実家のシカゴへエリーと帰ったがヴィクターの誘導もあり、夫が心配だったため急遽メイン州へ帰って来たが蘇ったゲイジにメスで切り裂かれ殺されている。その後、チャドの自宅に首吊り状態でルイスに発見された。最終、ルイスからミクマク族の埋葬地へ埋められ蘇ったが完全にゾンビ状態であるにも関わらずキスをし合っており、近くにあった包丁でルイスを切り殺している。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=fgbjvvCPa88

エリー・クリード

クリード家の長女。マセガキ。新居を前に側転をして喜んでいた。庭のタイヤブランコで遊んでいる。猫のチャーチルの事が好きで、チャドからペット霊園で生物の死と墓の話をされチャーチルのことを心配していた。度々ヴィクターの夢を見たと話していた。父ルイスにミッシーが死んで、死とは何かを聞いていた。汚い言葉を吐くが、弟ゲイジに対しては優しい。ゲイジが死んでレイチェルの親のいるシカゴに向かったため助かっている。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=fgbjvvCPa88

ゲイジ・クリード

クリード家の長男。わんぱく小僧で食事中に食べ物を投げる。庭で凧揚げをして遊んでいたが、ルイスらが目を離した隙に道路へ飛び出てトラックに轢かれて死んでいる。葬儀後にルイスからミクマク族の埋葬地へ埋められ蘇ったが、父ルイスの仕事カバンからメスを盗み出してチャドとレイチェルを切り裂き喰い殺している。チャドの家でチャッキーの様な立ち回りでルイスを攻撃したが、最終、ルイスにより毒殺されてチャドの家ごと火葬されている。短時間でチャドの家を魔改造した。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=fgbjvvCPa88

チャーチル

愛猫。チャーチと呼ばれている。動き回ってトラックに轢かれるのを回避するため去勢したが、トラックに轢き殺されチャドの庭に死体として発見されていた。ペット霊園に埋葬され蘇っている。最終的にルイスから毒殺された。

【隣人】

 

チャド・クランドル

クリード家の隣に住んでいるジジイ。喫煙家。難聴なのか補聴器を付けている。ゲイジがトラックに轢かれかけたのを一度助けている。ルイスが夜に家へ立ち寄ったためビールを御馳走した。愛犬スポットを飼っていたが死んでペット霊園に埋葬している。ペット霊園の事を知っており、クリード家から聞かれたため案内し、墓地は死者の場所であると道徳的説明しているがレイチェルに否定されていた。チャーチルが庭の芝生で死んでいたためルイスに報告している。その後、ルイスにチャーチルをペット霊園の奥にあるミクマク族の埋葬地へと案内し、蘇らせれることを教えている。過去にミクマク族の埋葬地へビルが人間の息子ティミーを生き返らせたが殺した話をルイスにしている。最終、ルイスによって蘇らされたゲイジに右足の腱と口をメスで切られて首を喰いちぎられ死んでいる。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=fgbjvvCPa88

【ゴールドマン一家】

レイチェル側の家族。シカゴ在住。過去に長女ゼルダが病にも関わらずまともに対処しようともせずレイチェルに面倒を見させていたバカ一家。感謝祭の日にレイチェルとエリーとゲイジが家に訪れたため一緒に過ごしていた。ゲイジが死んでから葬儀に参列していた。また、ゲイジの死後はエリーとレイチェルと同居している。

 

アーウィン・ゴールドマン

レイチェルの父。ゲイジの葬式でゲイジの死はルイスのせいであるとルイスを責めて殴りかかっている。その後、シカゴへ帰ったがレイチェルがルイスのいるメイン州へ再び向かったため安否確認の電話をいれたがルイスから相手にされなかった。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=fSeOWBWME-A

ドリー・ゴールドマン

レイチェルの母。あまり存在感がない。レイチェルがルイスを心配して電話をしているが、出なかった理由を「バーガーでも食べに出ている。」と話していた。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=fSeOWBWME-A

ゼルダ・ゴールドマン

レイチェルの姉。レイチェルが8歳の時に脊髄の病気を患っており痙攣発作を起こして死んでいる。生前は裏の寝室に隠されて生活していた。レイチェルからたまに食事を配膳され介助されていた。家族一同が死を望んでいた存在。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=JxWMMul5-i4

【その他】

ミッシー・ダンドリッジ

家政婦。未婚の年増女。胃痛(胃がん)持ち。エリーに猫の去勢を教えている。”私は胃ガン これ以上痛みに耐えられない すみません”と遺書を残して首吊り自殺をしている。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=AwJNj-EGWTk

ヴィクター・パスコー

見た目はグロいが良い奴。救急で病院へ運ばれてきた患者でトラックに轢かれ頭を損傷している。間に合わず病院で看取ったが、死ぬ間際に対応したルイスに対し意味深な発言と共に「また現れる」と語っていた。その後、ゾンビの姿となり夜中にルイスの寝室に現れてペット霊園へ案内している。ペット霊園内の”死者たちの歩く土地(ミクマク族の埋葬地)”へは行くなと何度も忠告している。また、エリーの夢にも度々現れて忠告していた。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=AwJNj-EGWTk

ビル

ティミーの父。過去に第二次大戦で息子ティミーを亡くしミクマク族の埋葬地へ埋めて蘇らせた。チャドらに自宅へ火を付けられて息子のティミーと一緒に焼死している。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=A_bC8fF6WZE

ティミー

第二次大戦での帰国途中で死んだビルの息子。葬儀は一応挙げられていたとされる。父ビルによってミクマク族の埋葬地へ埋められ蘇った。蘇った後は人間の子どもを食べたり、町をうろついていた。葬儀から4~5日後、町をうろついていたためマージーという女からティミーに悪霊がとり憑いているとチャドへ連絡が入り、父ビルもろともチャドらに家へ火を付けられて焼死している。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=A_bC8fF6WZE

 

牧師役でスティーヴン・キング本人が出演しています。




豆知識

原題の「Pet Sematary」は「ペット霊園」の意味であるが、英語の正しい「霊園」のスペルはCemeteryである。これは、「(本作品に登場する)ペット霊園の入り口には、幼い子供の書いた看板がかかっているが、”CEMETERY”を”SEMATARY”という子供らしいスペルミスをしている」と描写されていることから、そのスペルミス表記を原題として採用したものである。尚、渦を巻くような墓配置となっており、中心へ行けば行くほど古いものとなっている。そして、道路で轢かれて死んだペット以外も埋葬されている。作中では”死者たちの話す場所”と例えられていた。

【霊園の秘密】

先住民ミクマク族の作った死者蘇生の埋葬地がペット霊園の先に存在しており、そこに埋めた死体は蘇る。元々、古着商がチャドに教えている。共通して蘇った死体は凶暴化しており、腐った土の臭いがしている。このことから先住民は土葬文化だったとわかる。また、蘇った人間は人肉を喰らっている。ビル一家の1件以降、埋葬地は邪悪な地とされ使用をやめている。

【ペットの飼い主たちの声】

①さよなら シェップ 天国でね

②ここには僕の子ネコが静かに眠ってる5か月と20日の命50ドルで使った

③スポット いい犬だ 愛してる

【ビファーの墓】

ビファーは すごく鼻がよかった

71~74年 死ぬまで

家族を楽しませてくれた

クリード家の車

ナンバー”R9M 571”である。

トラック

ナンバー”F38504”である。

愛犬 スポット

1924年に有刺鉄線が顔に絡まりその傷が化膿して死んでいる。チャドの飼っていた犬。一度目の死ではミクマク族の作った埋葬地へ埋めて蘇ったが凶暴化していた。二度目の死でペット霊園に埋葬されている。

感謝祭

神に収穫を感謝する祭り。アメリカ合衆国とカナダの国の祝日の一。前者では11月の第四木曜日,後者では10月の第二月曜日。

アビ

鳥綱アビ目アビ科アビ属の1種。鳥である。

【チャドの言葉】

男の心は 岩のように かたい

自分の人生にすべてを賭ける

手に入れた物に責任を負うからだ

そして所有した物は必ず君の元へ戻って来る

【牧師の言葉】

皆さんに

お恵みがありますように

主が温かいお顔を向け

皆さんを慰め 高め 平安を下さいますように

アーメン

ルイスの父の言葉

人の死とは”神の御心を待つだけだ”。

熱狂的なロックファンであるスティーヴン・キングの希望により、主題歌はラモーンズが担当している。ゲージの轢死シーンにてトラックドライバーが聴いている曲もラモーンズの「シーナはパンクロッカー」である。本編終了後、作品の悲しい余韻に浸る観客に対し、エンドロールに突如ラモーンズの「ペット・セメタリー」を乗せて聴かせたエピソードは有名であり、ゴールデンラズベリー賞では主題歌賞にノミネートされた。

【ramones sheena is punk rocker】

【pet sematary】

恐怖度

☆☆★★★

<感想>

スティーヴン・キングが好きそうな鬱系ゾンビ映画。ヴィクターが短パンやし、色んな意味でキモ過ぎる。





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