ビデオドローム

ビデオドローム

 

この映画はスキャナーズで有名なデイビッド・クローネンバーグ監督作品です。

ただ、”ビデオドローム”の”ビデオ”って何?っていう方もいると思うので先に説明だけしておく。

ビデオデッキとビデオテープというものがDVDやブルーレイの前の世代で普及していた映像機器になります。それらをまとめて”ビデオ”と呼んでいました。昔はレンタルビデオ屋なるものを個人でやってる店が街にはいくつもありました。作中でもありますがTVもブラウン管で大きい物でした。今みたいな液晶で薄型は2000年前後で変わってきた記憶があります。

 

よくビデオテープ巻き戻してなくて店員からキレられた記憶がある。

余談として、ブラウン管のTVをドツいたら画像の乱れが良く直った思い出があります。

 

作品紹介
ビデオドローム
  • 1982年カナダ映画
  • 監督:デヴィッド・クローネンバーグ
  • 製作:クロード・エロー
  • 製作総指揮:ビクター・ソルニッキ、ピエール・デイヴィッド
  • 出演:ジェームズ・ウッズ、デボラ・ハリー、ソーニャ・スミッツ、ピーター・ドゥヴォルスキー、レスリー・カールソン、ジャック・クレリー

<ストーリー>

暴力的で過激なポルノを売りとするテレビ局の社長マックスは、ある日、盗視中に拷問や殺人シーンなどのサディスティックな映像を果てしなく繰り返す”ビデオドローム”という番組の存在を知る。興味を持ったマックスは番組の出所を探ろうとするが、やがて自分の異変に気付き始める。それは、幻覚を見続け、そのうち現実との境を見失い、現実世界にまで影響を及ぼしていく。”ビデオドローム”の虜のなったマックスは幻想に誘われるままに、自害への道へ引き込まれる。

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登場人物
マックス・レン

チャンネル83のTV局社長。常に映像に刺激を求めている。自身のTVチャンネルではロマン・ポルノからハードな暴力ものまで小さい会社なので他社との差別化を図り流している。ビデオドロームの影響で、腹が女性器の様になって銃を吸い込む幻覚を見る(結局銃はどこにいったかわからないが無くなる)。バリーとハーレンよりラボで洗脳された後に自身のTV局へ行き、プロデューサー2人を射殺した後、ビアンカ・オブリビオンの元へ行って暗殺しようとしたが、”ビデオドローム”の洗脳を解かれ、洗脳の上書きをされる。TVのニュース上で指名手配される事となる。その後、スペクタキュラー・オプチカルの裏へまわりハーレンと再会するも洗脳されている振りをして腹女性器にハーレンがビデオドローム突っ込んだ際に、手の肉ごと削ぎ取って手先を爆弾に変えて爆発させた。次に、バリー・コンベックスがメガネの見本市を開いていた会場へ潜入して射殺した。最後は、接収船の中のTVよりニッキーから”ビデオドローム”の次の段階で肉体を捨てる(自殺)の誘惑を受け銃で自殺することとなった。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=H5cLj6L6zvo

ブライディ

マックスの秘書。自らを可憐な女とほざく愚か者。マックスへはTV越しに23日水曜日は6:30よりヒロシマ・ビデオのクラキと面会の日でありクラシックホテルの17号室が集合場所と伝えた。ニッキーの出張の様子を調査して報告がてらマックスの自宅に押し掛けたが、すぐ追い返された。速達でオブリビオン教授よりビデオが届いていたためマックスに渡した。洗脳されたマックスがプロデューサー2名を射殺した際に、マックスを匿って逃がした。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=kVyMMxY1HSY&t=159s

ニッキー・ブランド

TVタレント。TV番組”レナ・キング・ショー”にマックスと一緒に出演。現代は欲求不満の時代で自身にも刺激が足りていないとTV出演時に語った。CRAMトロントというスタジオで”ニッキーの心の相談室”という生電話の番組をしている。首に自傷行為をしている。マックスと寝た際にピアス穴を開けてもらった。マックスの自宅で”ビデオドローム”を見た後に、2週間後ピッツバーグへ出張が決まると言ったが嘘で1か月休暇をとっている。自身が”ビデオドローム”に出演しようとしているとマックスに宣言後、急に左乳房を根性焼きし出した変態。その後”ビデオドローム”に出演するも死んだとビアンカ・オブリビアンより説明された。最終、TV越しの映像からマックスを自殺に追い込む。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=zb8r74xEl3Y

ビアンカ・オブリビアン

オブリビアン教授の娘。”ブラウン管 伝道所”で勤めていて浮浪者はブラウン管にもっと接触すれば社会復帰できると独自の考えを持つ。マックスがマーシャの情報をもらい訪れた際に、父に伝えてテープで返事をすると返した。マックスが再度教授に会うために訪問した際にはビデオドロームについて知っており、「普通の幻覚はビデオテープの内容に左右されるが、ビデオドロームの危害は脳腫瘍を引き起こしビデオテープの内容に関係なく幻覚を見せる。」と説明した。また、すでに死んでいる父をいくつもの録画されたビデオテープを選別して流す事によって、まるで生きているかの様に見せていた。バリー・コンベックスに洗脳されたマックスより暗殺されかかるが助かる。マックスを逆洗脳(カセットを取り出すを)し、「ビデオドロームに死を!新人間よ永遠なれ!」と語りかけた。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=kVyMMxY1HSY&t=159s

ハーレン

TV局の設備担当。衛星を操作して53秒ずれがあるピッツバーグのTVに標準を合わせて初めてマックスが”ビデオドローム”を盗視聴をする原因を作った。海賊版のビデオを製作している。実は企業スパイ。マックスが幻覚でマーシャを殺したと錯覚して夜中に急遽呼び出された事もあった。2年間マックスをバリー・コンベックスと一緒に共謀し、あらかじめ録画しておいた”ビデオドローム”のテープを見せていた。思想としては”北米は国家として弱くなってきており、テレビ局という不浄な場所で目先の快楽を流しているため北米国民の内側から腐らせていってしまっている。そのため阻止しないといけない”と語っている。目的は北米国民がより強くなくてはいけないとしてチャンネル83で”ビデオドローム”を流す事であると語った。目の前でバリー・コンベックスに一度洗脳されたマックス(逆洗脳済)がスペクタキュラー・オプチカルに再訪した際に、殺害される事となる。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=kVyMMxY1HSY&t=159s

バリー・コンベックス

スペクタキュラー・オプチカルというメガネ屋。第三世界(幻覚世界)の人々にメガネを作る事を目的としており、市場にビデオドロームを巨大な幻覚製造機として売り出したいが、まだメガネ自体は完成していない物であると言った。また、マックスを自らのメガネ店に呼び、中国製の幻覚記録ヘルメットを被らせて幻覚の分析をした。その後、ハーレンのラボに現れ、マックスの女性器のような腹に”ビデオドローム”のテープを突っ込み、「君の仲間を殺せ。チャンネル83を我々に。」「ビアンカ・オブリビアンを殺せ!彼女は知り過ぎた、我々の障害になる」と洗脳した。その後、メガネの見本市を開いていたが、会場にマックスが現れ銃で暗殺される。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=zb8r74xEl3Y

マーシャ

マックスのTV局に訪れて”アポロとディオナイサス”(ギリシャ神話のポルノ)のビデオを披露した。世界中の裏マーケットに精通している。マックスにもポルノに出演しないかと話を持ち出したが断られるも。”ビデオドローム”の出所の調査を依頼される。後日、調査後の報告をマックスにしたが政府が関与しているスナッフビデオでありその中でも哲学が特に危険であると忠告した。また、関係者はオブリビアン教授であると助言した。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=kVyMMxY1HSY&t=159s

オブリビアン教授

TV番組”レナ・キング・ショー”にTV越しでマックスらと出演。司会のレナがポルノや暴力番組が人間性の喪失に拍車をかけるかの質問に対して、自分の名前は仮名でありTVの映像は心の目と意味不明な返事をした。脳腫瘍ですでに11か月前に他界しており、複数のビデオテープのみ残っているのを娘が適当に操作して存在しているかのように見せかけている。作中ではマックスの幻覚かも知れないが、教授自身は”ビデオドローム”の幻覚から脳腫瘍が出来てしまったと語っており、幻覚が溶けて肉体の一部になって意志を超えた肉体になったと説明した。”ビデオドローム”の大量投入は幻覚を自在に操る新たな機能を持つ脳を成長させることになり、現実をも自在に変化させると話をした。また、”ビデオドローム”を創った次はテクノロジーを操る人類の時代であるとしていたが、相棒のバリー・コンベックスに悪用され取り戻そうとしたが殺された。生身の人生よりテレビの真実性を選んだ。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=H5cLj6L6zvo

 

 

 



 






恐怖度

☆☆★★★

<感想>

映画自体が今見ると社会風刺している部分があるため、やや理解しずらい展開ですね。要するに”ビデオドローム”とはマスメディアがTVを通して人間に幻覚を見せる事で国民を洗脳していると解釈できる。作中のバリー・コンベックスがマックスにメガネの見本市会場で暗殺された時の描写が無駄にグロい。