ウィルスだけを食べて繁殖する生命体

ウイルスについて

 

まずこの生命体について話をする前にウイルスについてのおさらいをしておきます。

自分の力で増殖できないウイルスは、動植物の生きた細胞に潜り込んで、細胞が持っている遺伝子材料やタンパク質を利用して細胞を破壊しながら自分の設計図のコピーを大量に作って増殖していきます。

これが病気を引き起こすウイルスともなると、やっかいな存在となる。

例えるなら、最近で言うコロナウイルスとかインフルエンザみたいなものですな。


ハルテリア

 

皆さんは”ハルテリア”という微生物が発見された事を御存じだろうか??

タイトルとおりこの”ハルテリア”はウイルスを食べて繁殖する生命体として発見されている。くるくる回ってユニークな動きをしてウイルスを食べてますね。

ウイルス食生物である。また、少毛類に属する繊毛中でもある。

ハルテリアは池の中に生息している微生物で、全体でなんと100兆~1京ものウイルスを1日で食べてしまうという。

この微生物は史上初めて発見されたウイルスだけを食べるウイルス食生物だが、同じような仲間は他にもいるかもしれないとされる。



発見に至る経緯

米ネブラスカ大学リンカーン校の研究チームは、ウイルスの一種で淡水の緑藻類に感染する「クロロウイルス」を調べていた。

その中で、「水中に生息する生物の中にはウイルスをエネルギー源として利用しているものがいるのではないか?」と疑うようになった。

そこで池の水を採取し、そこにさまざまな微生物を入れ、さらに大量のクロロウイルスも投入してみることにした。

するとハルテリアという鞭毛虫がクロロウイルスを食べているらしいことが判明したのだ。

ハルテリアを入れた水のウイルスが減っただけでなく、ハルテリア自身の数も増えていた。一方、クロロウイルスがいないところでは、ハルテリアが増殖することもなかった。

つまりハルテリアがウイルスをエネルギー源にしているだろうことがうかがえた。

蛍光染料でDNAにマークをつけたクロロウイルスで試してみると、ハルテリアの胃袋が光るところもはっきり確認できたという。ハルテリアはまさしくウイルスを餌にしているということがわかった。

今後、ウイルス食生物他にも発見されるであろう。



 

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