クライヴ・バーカーと監督作品まとめ
ホラー小説とダーク・ファンタジーの書き手として知られる。ホラー小説から始まったキャリアは初期を代表する短編集『血の本』(Books of blood)シリーズとして結実し、これによって世界幻想文学大賞と英国幻想文学大賞を受賞した。
スティーヴン・キングがバーカーの作品を絶賛している。最近ではホラー要素を含んだ大作の現代ファンタジーに重点を移している。
バーカーの作品は、「私たち自身のなかにも存在するファンタジー的な世界(これについては同世代のニール・ゲイマンと共通の思想を持つ)」や「超自然的な性の役割」「複雑に絡み合った神話学の構造」などへの描写を特徴としている。
映画監督としての顔も持ち、代表作は自身の小説『ヘルバウンド・ハート』の映画化である『ヘル・レイザー』(1987年イギリス)。常にホラー映画に重点をおいており、『ミディアン』や『ロード・オブ・イリュージョン』も監督している。初期の短編映画『The Forbidden』や『Salome』は、シュルレアリスム的な要素のある実験アートでもある。
多彩な視覚芸術家でもあり、様々なメディアで活躍している。時には自身の本のイラストを手がけ、個展を開くこともある。自身が監修を務めたゲーム作品『Clive Barker’s Undying』(DreamWorks Interactive、2001)も好評を博している。
同性愛者であることを公言している。
生い立ち
イングランドの港町リヴァプールに生まれる。ビートルズの歌「ペニー・レイン」で有名なペニー・レインで少年時代を送り、ポーやブラッドベリの小説を耽読する。
14、5歳のころ、ヒッチコックの監督作品『サイコ』とジョージ・パルの監督作品『宇宙戦争』の2本立て上映を鑑賞、ホラー小説を書きたいと考え始める。著名なホラー小説家であるラムゼイ・キャンベルの講演を聴いたことも、この思いに拍車をかけた。しかし、この時期のバーカーは演劇に熱中し、自らも戯曲を執筆している。
リヴァプール大学に進学。英語学と哲学を専攻し、学士号を取得する。学生時代は劇場などでのアルバイトを行う。
大学卒業後はロンドン北部のクラウチ・エンドに移住、演劇の世界へ入り、戯曲の執筆に力を注いだ。
監督経歴
- ヘル・レイザー(1987年)
- クライヴ・バーカーのサロメ(1973年)
- フォービドゥン (1978年)
- ミディアン (1990年)
- ロード・オブ・イリュージョン (1995年)
(2022年4月現在)
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