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ヴィクター・フランケンシュタイン

ヴィクター・フランケンシュタイン

 

人造人間製作者で知られるヴィクター・フランケンシュタインの物語である。外科医の視点で動物の骨格や臓器が見える斬新な描写で表現されている。

作品紹介
ヴィクター・フランケンシュタイン
  • 2015年アメリカ映画
  • 監督:ポール・マクギガン
  • 製作:ジョン・デイヴィス
  • 製作総指揮:アイラ・シューマン、デレク・ドーチー
  • 出演:ジェームズ・マカヴォイ、ダニエル・ラドクリフ、ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ、アンドリュー・スコット、チャールズ・ダンス、フレディ・フォックス、マーク・ゲイティス、カラム・ターナー、ダニエル・メイズ、スペンサー・ワイルディング、ギヨーム・ドローネー、ブロンソン・ウェッブ、アリステア・ペトリ

 

<ストーリー>

ヴィクトリア朝のイギリス、ロンドン。そこのサーカスで道化師として生きている名もない「せむし男」。彼は周囲から酷い迫害を受けながらも、独学で人体について学ぶほどの知性がある心優しい青年だった。そんなある日、せむし男は王立医科大学の学生ヴィクター・フランケンシュタインと出会う。せむし男が持つ知識に感服したヴィクターは彼をサーカスから連れ出し、自らが秘密裏に進めているとある研究の助手に抜擢すると共に、留守中のヴィクターのルームメイトであるイゴール・ストラウスマンの名前を与えるのだった。 ヴィクターが進めている研究とは「無から命を生み出す」という常軌を逸したものだった。この危険な研究に取り憑かれているヴィクターは次第に暴走を始め、イゴールはそんな彼を止めようと奔走するも、ついにヴィクターの手によって人造人間が完成してしまうのだった。

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登場人物
ヴィクター・フランケンシュタイン

王立医科大学の学生。10歳の頃に兄ヘンリーを吹雪の夜に亡くした罪悪感から人間を生き返らせたいと常日頃から考えている異常者。ロンドンのサーカス公演に入場(ライオンの手を切断して盗もうとしていた)したところ、ローレライの事故に出くわしており、イゴールと出会っている。イゴールの外科医としての才能を見いだし、バーナビー団長により牢屋へ投獄された彼を救い出している。その後、イゴールを自宅へ呼び膿腫から膿を出して背骨矯正ベルトを装着している。家の地下室を研究室にしている。会員制クラブでは女どもに体外受精について熱く語っている。王立医科大学のH講堂でゴードンの蘇生実験に成功し、資金提供でフィネガンが声を挙げたため後のフィネガン・プロジェクトで人造人間を作っている。途中、自宅へ訪れたロデリックに対して言い争いとなったり、父の訪問でも問題児扱いされていた。ロデリックが自宅を包囲して無理やり家宅侵入した際には彼の右腕を歯車に挟んで重傷を負わせて逃げ延びている。フィネガンに相談してロンドンからスコットランドのアースキン城へ研究の場を移し、プロメテウスの蘇生実験に成功するも「魂がない」失敗作だと語っている。駆け付けたイゴールと暴走したプロメテウスを活動停止にさせている。イゴールに対しては時折高圧的な態度に出るが、何だかんだで彼を友人であると認めている。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=MArl5jaJzz8

イゴール・ストラウスマン

”バーナビー・サーカス団”のピエロ役。胸毛が濃い。せむし男(背中の膿腫の圧迫による前傾姿勢で)と呼ばれていたが、ヴィクターに助けてもらって同居人であったイゴールの名を借りて感謝している。ローレライに憧れている。医学に夢中で人体の構造に興味があり勉強している。外科医並みに知識を有している。サーカスの公演中にローレライの事故からヴィクターと出会い、助手(共同研究者)として一緒に人造人間の制作に携わる事となる。ヴィクターの自宅で左背中の膿腫から膿を出して背骨矯正ベルトを装着している。身なりをキレイにして、本来の姿を取り戻している。会員制クラブでローレライと再会し、以降恋仲となっている。ヴィクターから誘われ、王立医科大学のH講堂でゴードンの蘇生実験に立ち会っていた。その後、ヴィクターの考案していたフィネガン計画における人造人間製作について助言している。ヴィクターが警察から屋敷を包囲されているのを発見し、中に入った際に本物のイゴールの死体を発見している。その後、ヴィクターがロデリックを負傷させた事がキッカケでスコットランドへ行く事になったが、打ち合わせ先のフィネガンの屋敷内で一緒には行かないと倫理観から拒否をしている。フィネガンの手下らに拘束されロンドンの川に投げ捨てられていた。何とかロンドンの川から逃げ出しローレライの屋敷で匿われたが、スコットランドへヴィクターの事を想い、ローレライと一緒に助けに向かった。フィネガン・プロジェクトに間に合い、ヴィクターへプロメテウスの実験を止めるよう説得したが失敗している。プロメテウスが目覚め暴走した後に、ヴィクターと共闘してプロメテウスの心臓へ鉄の棒を突き刺して活動を停止させた。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=ebWKllKjgbk

ローレライ

倫理観の強いシャクレ女。一年前に腕の骨を折っており、右鎖骨も骨折している。サーカス団で空中ブランコを演技中に転落して右鎖骨骨折と左肩の脱臼となり呼吸停止となったが、ヴィクターとイゴールによって心肺停止状態から蘇生され手配されたチジック・クロス病院へ搬送されている。以降、病院を退院する際に支援者のボマイン男爵に引き取られて彼の店で働いている。会員制クラブでイゴールと再会し、外見の変わったイゴールと恋仲となった。イゴールの正体で王立医科大学のH講堂で人造動物ゴードンを目撃している。ゴードンの1件でイゴールへヴィクターが間違った道へ行きそうなら止めてあげるよう説得している。後日、イゴールを舞踏会へ誘って肉体関係となっている。川で死にかけたイゴールを屋敷内で匿ったが、スコットランドへ向かおうとしたイゴールに同行している。スコットランドのアースキン城目前の森でイゴールを城へ向かわせるため囮となりロデリックに捕まっている。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=y-mg7eBs74g

ロデリック・ターピン警部補

ロンドン警視庁所属。信心深い男。妻がいたが癌で亡くしている。バーナビー座長から捜査依頼を受けて、サーカス会場へ来て事情聴取をしている。イゴールを正当防衛の過失致死から殺人容疑で手配するよう部下のアリステアへ指示を出している。以降、捜査でロンドン動物園で動物の体の一部が切断された事件などからヴィクターの素行を確認している。勘の良い奴でヴィクター宅へアリステアと出向き、イゴールの正体を当てている。神に執着し、その信念体系(命は神から授かる)を崩されることを嫌い、執拗にヴィクターに令状もないのに付き纏ったため上司から捜査を外されている。捜査から外されているにも関わらず最後までヴィクターを追い回したストーカー男でもある。後半にヴィクターの家の前を包囲しており、彼の屋敷内に単身で侵入してヴィクターと揉み合いの末に室内の歯車へ右手を挟まれて絶叫していた。一命はとりとめたが、右手は義手となっている。執念深くスコットランドのアースキン城の研究所までついてきていた。最終、ヴィクターの作り出したプロメテウスへ発砲して刺激したことにより、吹っ飛ばされた先の電流が流れている拘束具に当たり感電死している。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=ebWKllKjgbk

アリステア

ロンドン警視庁所属。ロデリックの部下。バーナビー・サーカス団にロデリックと同行している。ロデリックよりイゴールを殺人容疑で手配するよう言われ対応している。治安判事からヴィクターに対して令状が出なかったとロデリックに報告している。ロデリックの後任としてロデリックの上司から抜擢されている。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=y-mg7eBs74g

ボマイン男爵

ローレライの支援者でありゲイ。チジック・クロス病院で治療後のローレライを自分の店で働かせている。舞踏会で周りの男どもへ下品な笑い声で声をかけまくっていた。屋敷はかなりの豪邸。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=iX2NIf1ou4c

フランケンシュタイン男爵

ヴィクターの父。世間では名士で通っており、高名な医者である。王立内科医協会の会員で心臓生理学の先駆者である。3年ぶりにヴィクターの前に現れている。王立医科大学より電報で、ヴィクターを理事会に出頭させなければ退学になると通知を受けて彼の元へ訪れて平手打ちを喰らわせている。何かとヴィクターのことを亡き息子ヘンリーと比較している。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=MZPEM075aXY&t=13s

フィネガン・ウェイランド

イングランドで3番目に裕福な家の子ども。過去にイゴールに会って彼を知っている。王立医科大学のH講堂でヴィクターらの人造動物ゴードンの研究発表を目撃し、ヴィクターらへ人造人間を作る研究のための資金提供をすると約束している。スコットランドにアースキン城がある。ヴィクターらがロデリックに重傷を負わせたと聞き、ロンドンから出てスコットランドにあるアースキン城で研究を続けるよう提案している。腹の中ではヴィクターの死体蘇生の技術を一族で独占することを目論んでいる。途中、イゴールを手下に指示してロンドンの川へ掘り投げて殺そうとしたが失敗に終わっている。フィネガン・プロジェクトと称した人造人間製作計画をヴィクターへ資金提供して人造人間開発を実現させている。終盤で実験途中に電気系統のトラブルにより自身の乗っているクレーンへプロメテウスが衝突しており、そのままクレーンごと落下して死んでいる。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=DqLrwcQY_y8

 

【バーナビー・サーカス団】

ライオンや馬を飼っている。イゴールの育ったサーカス団。

バーナビー

”バーナビー・サーカス団”座長。ローレライの事故の処理をしていた。ラファティからの告げ口で逃走しようと考えていたイゴールを檻に投獄している。ヴィクターにより脱走したイゴールのせいで金を盗まれ逃げたと叫んでいた。後に駆け付けたロデリック警部補へ嘘の供述をしている。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=y-mg7eBs74g

ナサニエル

半裸の大男。バーナビーの指示でイゴールの医学書を外にブチまけている。サーカス団から脱走したイゴールを追いかけている。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=KsxN6BUoKxQ

ラファティ

出っ歯のアホ男。勉強しているイゴールが気に喰わなかったために彼のお気に入りの医学書をバーナビー座長へ指示し、燃やしている。マジックミラー越しからショットガンでヴィクターらを威嚇していたが、サージェンによりナイフを投げられて胸に命中し死んでいる。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=o_YBlM1csfc

【人造生物】

プロメテウス

人造人間を作る計画(フィネガン・プロジェクト)でヴィクターが指揮をとってイゴールから助言をもらって作らせた代物。蘇生させるときの電流に耐えれるように肺と心臓が倍(肺が計4つ、心臓が計2つ)で設計されている。蘇生させられ動き出したが、ヴィクター曰く「魂がない」と失敗作であると発言されていた。ロデリックによる発砲が原因で暴走し、最終的にヴィクターとイゴールにより2つの心臓を鉄の棒で破壊され死んでいる。ヴィクターの作中での発言からか兄ヘンリーの脳を使用した可能性が高い。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=s5rwxhzJRgs


他のフランケンシュタイン博士の出てくる作品紹介を見る>>



豆知識
サーカスの檻の錠

ヴィクターが強力な磁石で錠を開錠している。

ゴードン(合体人造動物)

ロンドン大学やロンドン動物園で飼育されている動物の手足を切断して盗んだ素材で造ったキメラ。電気を流すことで動き出す。ほとんどの材料がチンパンジーである。イゴールに装着した姿勢矯正ベルトの発明のキッカケとなった生物。王立医科大学のH講堂でヴィクターらに蘇生させられた後に脱走したが、追いついたイゴールへ襲い掛かっていた。ヴィクターによりイゴールから離された後に消火器で何度も頭を殴られて死んでいる。死ぬ前に弱っていたのは高電流により肺へ血栓が飛び、塞栓症になったと推定されていた。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=DqLrwcQY_y8

本物のイゴール

モルヒネ依存症。成金のバカで大ウソつき。2か月前に死んでおり、その死体は冷凍庫内で氷漬けとなって保管されている。死体の目だけを電気を通すゼリー状の液体の中に浸されて3ヶ月が経っている。ラザロフォークでこの両目が動くが、動眼神経のつなぎ方が雑であるため両目が同時に動かない。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=y-mg7eBs74g

懐中時計について

ヴィクターの兄ヘンリーの形見である。ヴィクターが10歳の時の冬の夜にヘンリーと一緒に外へ出て雪で遊んでいたが、突然の吹雪でヴィクターを庇って兄ヘンリーは凍死している。その際に、ヴィクターは人間は不完全な存在だと考えさせられるキッカケを作ったとされる。

ヴィクター家の合い鍵の位置

ドアの横の缶に入っている。

チジック・クロス病院

町の病院であるが、ヤブ医者であり、入院患者をロクに診ていない。

イゴールがチジック・クロス病院のナースへ出した指示

ローレライへ1日2回カンフル吸入とアリウムエキスとヒ素7gとフレッシャーズオイル85gを依頼している。

指名手配

せむし男へ報奨金50ポンドとされていた。

ヴィクターの発明品

ラザロフォーク。特定の配合で混ぜた硫酸塩と金属の液体に電流を流す装置である。

脳みその色

ピンク色✖灰色〇である。

フィネガン・プロジェクト

フィネガンが資金提供する場で行われた人造人間製作実験である。ヴィクターがこれまで作ったゴードンの失敗を生かして、人間の胸腔を広げて肺を4つ移植し、心臓も血液が全身へ行き渡るよう2つで設計されている。知的で教養のあるという部分であるが、脳はヴィクターの兄ヘンリーの物を使用したとされる。

気球型集電気

プロメテウスを蘇生させるために開発された気球型の集電気。稲妻の電気を気球が受けて、繋がっている電線で地上に設置された電気系統で自在に操作が可能。作中ではラザロフォーク経由でプロメテウスに接続されていた。



おまけ

主演のジェームズ・マカヴォイとダニエル・ラドクリフですが、仲良くペアルックで丸坊主にしながらトゥデイという番組のインタビューを受けてますなw

恐怖度

☆★★★★

<感想>

そんなに怖い表現はないが、せむし男の膿を出すシーンが何故かやみつきになって何度も繰り返し見てしまった。